上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

453 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/05/12(月) 21:15:30 ID:QO0+/KjJ
プレイしてたら妄想が止まらなくなったので、流れを読まずにSSを投下してみる。
 
一人、宿屋を抜け出し夜のハイ・ラガードをふらふらと散歩をする。
普段、常に危険と隣り合わせの生活をしている私たちにとって、こうして安全な所で休めること自体が、大きな喜びだ。

「星が・・・綺麗だな」

最近は、忙しすぎてまともに空も見ていなかった。
広場のベンチに腰掛け、空を見上げるとそう呟いていた。
現在のギルドのメンバーと共にこの国にたどり着き、ギルド”秋桜”を立ち上げてから、すでに一ヶ月以上経っていた。
その間に何回死にかけたかなんて、いちいち数えていられない。
鹿に蹴飛ばされ、ラフレシアに絡めとられ、蟷螂には、袋小路に追いつめられた。
本当に、よく生きていたものだと、この一ヶ月を振り返る。
私たちの悪運が常人よりもあるという事は、間違いないが、もう一つ、理由があるとすれば……。

「あれ? 珍しいね、こんな時間に」

その声に、胸がどくんと脈打つ。
目の前にいたのは、同じギルドの、いや、同じPTのパラディンだ。
決して恵まれた体格とは言えない彼だが、その身体が文字通りPTの盾となった時の頼もしさは、
いつも隣にいる私が一番よく知っている。

「寝れなかったのでな。散歩だ」
「珍しいね、君が眠れないなんて」
「私にだって、眠れないときぐらいあるさ。そういうお前はどうなんだ?」
「僕? 僕は、ここでトレーニングだよ」

パラディンが、毎日この場所で練習していることは、メディック姐さんに聞いていた。
どうやら、その情報は、本当らしい。

「熱心だな」
「子供の時からずっと続けてきた事だから」
「そうか」
「……少し、見ていっていいか?」
「ああ、うん」

近くのベンチに腰掛けると、彼の練習を眺める。
ブシドーの私からしてみれば、よくあんなに重い鎧を付けて動けるものだと感心してしまう。
月の光に当てられて、彼の汗がきらりと光った。

「お前は、どうしてパラディンの道を選んだんだ?」
「みんなを守りたいから、かな」

少し、照れたように彼が笑う。


454 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/05/12(月) 21:16:33 ID:QO0+/KjJ
普段は見られない年相応の照れ笑いに、なんだか、私まで恥ずかしくなってしまった。

「そうか」
「それに……オフェンス面じゃ、君がいてくれるからね」
「な、なにをいきなり言うかっ」
「頼りにしてるよ」
「わ、私だって、お前のことは頼りにしてる。お互い様だっ!」

さっきまで涼しいぐらいだった気温が、急に上がったような気がする。
パラディンは、なぜ私が取り乱したかわからないといったきょとんとした表情をしていた。
わかっている。
パラディンの言葉に、他意はない。
その事は、重々承知しているのにも関わらず、こんなにも取り乱してしまうとは。

「……私も修行が足りないな」
「うん? 一緒に、トレーニングする?」

無邪気な顔で誘う彼の手を払いのけると、私は一足先に宿屋へと戻っていった。


一方、少し離れた木の陰にて。

「んもう、あの子ったら、素直なんだか、素直じゃないんだか・・・」
じれったそうに、あの二人を見つめる二つの人影があった。

「もう帰ろうよ。ボク、もう眠いし・・・」
「何をいってるんですか。せっかく、この私が、練習場所と時間まで教えてセッティングしたというのに」
緑の帽子を被ったレンジャーに金髪のメディックだ。

「結局、なにもなかったじゃん」
欠伸をしながら、レンジャーが答えるのも無理はない。
迷宮の中で一日中神経を研ぎすましている彼女にとって、街の中ぐらいはゆっくりと休みたかった。
ましてや、今は夜だ。
暖かいベッドに戻ってぐっすりと眠りたいと思うのは当たり前だ。

「残念ですわね。まったくあの二人と来たら、いつまでも進展しないなんて。
見守っているこっちの身にもなって欲しいですわ」
「それって、単なる野次馬だよ。メディ姐、自分はどうなのさ」

その言葉に、一瞬だけ、メディックの表情が強ばる。
背中になにか冷たいものを感じて、レンジャーは、触れてはいけないことに触れたと直感した。


455 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/05/12(月) 21:18:59 ID:QO0+/KjJ
「なにか、言いまして?」
「な、なにも! 言ってないよ!」
「うふふ、そうよねぇ」
エトリアの悪夢ならぬ、ハイ・ラガードの悪夢が、今、この場で起きることは、何とか阻止できた。
レンジャーが、ほっと息をついた時だった。
「・・・お前、こんな所で何をしているんだ?」
ゆらりと影が揺れた。
「え・・・あ・・・」

レンジャーの後ろに立っていたのは、先ほど、宿に帰ると言っていたはずのブシドーだった。
さっきまでと違う所と言えば、鬼のような表情と、抜き身の刀を持っているところだろうか。

「し、シトト交易所に用があって、メディ姐と一緒に、ね? え、あれ? メディ姐!?」
さっきまで居たはずの所に、メディックの姿はない。
「ほう・・・珍しいな。道に詳しいレンジャーが、交易所と反対方向の所にいるとは」
月明かりをあびてブシドーの持つ刀が、銀色に輝いた。
「それは、えっと」
「どうやら、長い話になりそうだ。宿屋でゆっくりと聞こうじゃないか」

夜の静寂が支配する町に、何かを引きずるような音だけが聞こえる。
ハイ・ラガードの悪夢は、これから始まるのだった。


459 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/05/12(月) 21:43:09 ID:fpHQpspg
>>453-455
グッジョブ!パーティの残りひとりは属性持ちのガンナーかアルケミストかな?


460 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/05/12(月) 21:45:58 ID:y8t/h9v3
夜の公園とか絶対一度は妄想するよな


467 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/05/12(月) 22:40:40 ID:QO0+/KjJ
>>459
そうです。
PTに足りない属性攻撃を担当してみたり、縛りを担当してみたり、不憫な娘に。

>>460
夜の公園と戦闘中の妄想はデフォですよね。
次があれば、ガンナーも書いて見たいなぁ、と。
パラ子と玉葱が青臭いこと言い合ったり
 

コメント
コメントの投稿
URL:
TEXT:
PASS:
SECRET: 管理者にだけ表示を許可する
 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。